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2015年12月10日(木) ダイビングログ

強烈な風が吹いた本日の西表島 ちょっと解説・・・

天候:雨/くもり
気温:26℃
水温: ℃
風向:南→北
波高:3.0→4.0m

今日は風が刻々と変化し
強い風に振り回された1日・・・

ということで
なぜそんなことが起こるのか
ちょっと解説してみましょう

こんにちは! かわじり です

さて
昨日の夕方
普段ボートを停泊させている船浦港から
すぐ近くの上原港へ
ボートを移動させてところまではOKでしょうか・・・(笑)

その後
今日は
上原の港内で風の当たらないところへ
ボートの移動を繰り返し
夕方
ようやく元の船浦港へ戻してきました

というのも
この船浦港というのが
南よりの風にとても弱い(港内で大きな波が立ってしまう)のです

ちなみに
北風にはめっぽう強い・・・

では
まず
一番上の天気図をみて下さい

これは
本日(12/10)の15:00のものです

低気圧が
沖縄本島の西を北西に進んでいるのがわかります

では
時系列
ちょっと戻ってみます

これは
昨日(12/09)の21:00のものです

15120921

日本の最西端・与那国島の北に
低気圧が発生したことがわかります

気圧は1014hPa

最近の台風は
沖縄近海で
これが930とか920とかまで勢力が増しますので
それだけ風が強いということになります

さて
この時点では
まだ前線は「停滞前線」です

暖気と寒気の勢力がほぼ等しく
前線が停滞している状態

梅雨戦線がこの停滞前線の代表的なもので
雨をもたらします

ですので
昨夜も西表島では
雨が降り出しました

この時点では
まだ風は強くはありません

そして次

こちらは
本日(12/10)の朝06:00のものです

15121006

前線に注目!

停滞前線だったものが
「温暖前線」と「寒冷前線」になり

西表島は
その温暖戦線と寒冷前線に挟まれています

ですので
温暖前線に向かって
南からの湿った空気が
吹くわけです

しかもその低気圧の中心に近いわけですから
その分
風も強くなるというわけ

ちなみに
10:00頃の時点で
西表島・上原では
20m近い強い風が吹きました

そして
その次

こちらは
本日(12/10)のお昼12:00のもの

15121012

低気圧がわずかに北西に進み
寒冷前線がちょうど石垣島の辺りにかかっています

このとき
西表島では
その前線はすでに通過していますので

今度は
その寒冷前線に向かって吹く
北からの風に変わるわけです

実際
11:00頃から
風が西→北へと変化しました

この前線が通過するときには
強い雨をもたらしますことがあり
例外なく
西表島もその時間
強い北風と強い雨が降りました

そして
最初に戻って
これが
本日(12/10)の15:00のもの(一番上と同じ図です)

15121015

低気圧が前線を引き連れて
少しずつ
西表島から離れていくのがわかります

ということで
この低気圧がもたらした北風はピークを越え
今後
序所にそれは弱まっていくことがわかります

という感じで
昨夜に発生したこの低気圧とその前線の影響で
1日だけでも
これだけ風向きと強弱の変化があったというわけです

ん~
ちょっと長くなりましたが
こんな解説もたまには面白いでしょうか(笑)

で・・・
こちらが
同じ時間
本日(12/10)15:00の広域天気図です

15121015 kouiki

日本のはるか南に
「TD」1006というのがありますね

この「TD」は
熱帯低気圧のこと

つまり
1006hPaの熱帯低気圧が発生しているということ

この時期
これが
北上してくることはないでしょうが

夏にこの辺りに
この「TD」つまり熱帯低気圧が発生すると
僕たちは
今後台風発生の要注意モードになる
というわけです

衛星画像で見ると
はっきりと雲の塊りがあるのがわかりますね

201512101800-00

僕たち海のガイドは
こうして
かなり広域の天気もチェックをしながら
今後の海況判断等もしているというわけです

ちなみに僕は
昨日の夜から風邪の初期症状っぽい・・・
こちらの風邪には振り回されないよう
用心します

おしまい・・・(笑)

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